- 新聞図書費とは、業務上必要な情報を収集するための新聞・書籍・雑誌・有料サイトの購読料などを経費処理するための勘定科目。
- 定期購読・年間購読も新聞図書費で処理可能だが、翌期以降の支出は一旦「前払費用」で資産計上する。
- 毎年同じ経費処理をする場合に限り、複数年契約も新聞図書費で一括費用計上（損金算入）が可能。
- 新聞図書費の消費税区分は課税取引で仕入税額控除の対象となる。ただし、登記簿など証明書発行手数料は消費税は非課税。
新聞図書費とは・具体例
新聞図書費とは、業務上必要な情報を収集するための新聞・書籍・雑誌・地図・辞書・日経電子版などの有料サイト購読料を経費処理するための勘定科目です。
その他にも、社会情勢の把握や業界情報のインプットに必要な書籍や雑誌等も新聞図書費で処理することが可能です。
具体的には以下のような支払いを新聞図書費で仕訳します。
| 新聞購入費 |
| 新聞定期購読料 |
| 雑誌購入費 |
| 書籍購入費 |
| 専門書購入費 |
| 地図購入費 |
| 有料サイト購読料 |
| 有料メールマガジン購読料 |
| 図書券の購入 |
| 図書カードの購入 |
新聞図書費の消費税区分
新聞図書費の消費税区分は課税取引に該当し、仕入税額控除の対象となります。
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新聞図書費の仕訳例
雑誌の定期購読の月額料金5,000円を現金で支払った。
| 借方勘定科目 | 金額 | 貸方勘定科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 新聞図書費 | 5,000 | 現金 | 5,000 |
図書カードを1,000円分現金で購入した。
| 借方勘定科目 | 金額 | 貸方勘定科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 新聞図書費 | 1,000 | 現金 | 1,000 |
4月に新聞の年間購読料を48,000円支払った。
| 借方勘定科目 | 金額 | 貸方勘定科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 新聞図書費 | 48,000 | 現金 | 48,000 |
期末の12月に翌期分の3か月分（1月～3月分）の12,000円を振り替えた。
| 借方勘定科目 | 金額 | 貸方勘定科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 前払費用 | 12,000 | 新聞図書費 | 12,000 |
なお、1年以内に費用化される、かつ毎年継続的に同じ処理をする場合は前払費用に振り替えず、支払った年の経費として計上することも可能です。（＝上記の12,000円の仕訳が不要）
新聞図書費以外の勘定科目で処理する場合
雑費や福利厚生費で処理するケースは、厳密なルールはないので一度決めたルールを毎年同じように処理することが重要です。
辞典のように複数巻で1組になっている書籍の場合はその合計金額で処理します。1冊若しくは1組の金額が10万円以上の場合は工具器具備品の勘定科目で固定資産として計上します。
取引先へプレゼントするケースは購入するものが書籍に関連するものであっても接待交際費を使用します。
| 経費の用途 | 勘定科目 |
|---|---|
| 年間で購入する新聞や書籍の額が少額の場合 | 雑費 |
| 1セット10万円以上する百科事典全集など | 工具器具備品 |
| 得意先にプレゼントする図書券を購入する場合 | 接待交際費 |
| 従業員向けに社内の休憩スペースに置く新聞や雑誌 | 福利厚生費 |