個人事業主はビジネスカードの作成がおすすめ

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開業届を提出し、個人事業主として開業したら、早めにやっておきたいのがお金の管理方法の確立です。管理の手間を減らすためにおすすめなのがビジネスカードの作成です。本記事では個人事業主のビジネスカード作成のメリットデメリットと審査が厳しくなる条件をまとめています。

個人事業主が現金支払いからビジネスカード支払いにするメリット

メリット①:小銭の管理が不要。かつ仕訳も楽

事業主として現金を使用する場合は、プライベートのお財布と事業用のお財布を分けることもできますが手間を考えると現実的ではありません。

ルールを決めて現金支払いは全て事業主借で仕訳するか、定期的に事業用の現金の残高を帳簿上確保しておいて現金勘定で仕訳するか等の方法になります。

という感じで実際の現金と帳簿上の現金を管理するのは手間が増えるので、ビジネスカードを導入して一律未払金や買掛金にしておきましょうという話です。

メリット②:財布が盗難にあったり紛失した場合も被害が少ない

財布を落としたり盗難にあった場合、現金であればほぼ帰ってきません。しかしビジネスカードであればすぐにカード会社に連絡してカードを止めることで被害は防げます。仮にカード停止が遅れて悪用されていたとしても戻ってくる可能性のほうが高いでしょう。

現金は記録が残らない点がメリットでもありデメリットでもあると感じるのはこの点です。

個人事業主が銀行支払いからビジネスカード支払いにするメリット

メリット①:手数料の削減

毎回銀行振り込みを使用していると振込手数料がボディーブローのようにお財布にダメージを与えます。個人事業主の場合は個人用銀行口座が使えるので、どうしても銀行口座を使用しないといけない場合は住信SBI銀行やジャパンネット銀行、新生銀行などネットバンク系で残高に応じて月に振込手数料の無料回数が何度かある口座を使いましょう。メガバンクは絶対NG。

そしてカード払いが可能な支払いは100円単位の細かい支払いまで全てビジネスカードに寄せてしまいましょう。銀行引き落としや振り込みと違ってポイントが入る=1%程度の割引状態、です。手数料が減ってポイントでプラスになる分のメリットがあります。

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メリット②:キャッシュフローの改善

事業の鉄則は「売掛金は早く回収して買掛金や未払金はなるべく遅く支払うこと」です。つまりキャッシュフローを良くしないと売上があって黒字なのにキャッシュフローが回らず黒字倒産という話もよくあります。

ただ、ビジネスカード発行会社はキャッシュフローを良くしましょう!といって無駄にリボ払いを進めてくると思いますが、それはまた無駄な手数料が発生するのでよっぽどキャッシュが回っていない限りはリボ払いはNGです。

個人事業主がプライベートカードと事業用のビジネスカードを分けるメリット

メリット①:経費の抜け漏れがなくなる

銀行引き落としや振込をカード払いに変えるだけでなく、プライベートのカードと分けて個人事業用のビジネスカードを作ることがより大きなメリットにつながります。

ビジネスカードを作成するメリットの根本的な理由は「プライベートと個人事業の支払いを分けること」

ビジネスカードを作成して個人事業の支払いはビジネスカードに寄せると、事業用経費はビジネスカードの明細だけを確認すればよくなるので、経費に抜け漏れがなくなります。経費が抜けていると払う必要がない税金を払うことになります。事業専用のビジネスカードを発行して思わぬ無駄を省きましょう。

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メリット②:経費処理や仕訳をする時間の削減

個人事業主は基本的に自分で全ての仕事をしなくてはいけません。なるべくお金の管理の時間を減らして本業のために時間を割くことが事業拡大のポイントです。カードの明細をプライベートか事業かどうかを仕分けている時間は極限まで減らしましょう。

税理士に丸投げしている個人事業主でも、提出するクレジットカードの明細にはプライベートか仕事か分かるように提出しないといけないことが多いと思います。ビジネスカードの明細だけを税理士に渡せばいい状態にしておくと手間は激減です。

個人事業主が通常のクレカを作成するのではなく事業主向けのビジネスカードを作成するメリット

メリット①:屋号の名義で登録できる

飲食店や理美容など店舗名称で個人事業主を営んでいる場合は屋号で経費を処理する機会が多いと思います。個人事業主専用のビジネスカードであれば屋号名義で登録が可能なカードが多いです。

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メリット②:新幹線や航空券のチケットレスサービスが使える

通常のクレカにはついていない個人事業主向けビジネスカードならではの特典として、法人カード向けサービスの新幹線や航空券、宿泊系のビジネスサービスが使えるカードが多いことが挙げられます。

この点は事業によってメリットがあったりなかったりするポイントにはなりますが、法人カードと同様のサービスが受けられるメリットは事業主向けのビジネスカードにしかありません。

個人事業主がビジネスカードを作成するデメリット

デメリット①:キャッシュフローとPLヒットのタイミングがずれるため計算が難しくなる

ビジネスカードを使うことでキャッシュフローを良くするメリットがある半面、その分買掛金や未払金の勘定科目が残って普通預金から現金が減るタイミングが実際のカード使用タイミングと1か月はずれます。

この管理が苦手な人はビジネスカードを導入すると少し煩雑になるかもしれません。

デメリット②:選べるカードが限定的

個人用のカードはかなり種類があるので自分の生活にあったカードを選びやすい一方、法人カードと同じ扱いのビジネスカードの場合は少々選択肢が限られます。例えば、どうしてもANAマイルやJALマイルを貯めたいという人は通常のカードを発行して事業用と使うほうがよいでしょう。

個人事業主はビジネスカードでないといけないルールはないので自分にとってメリットが最大化されるカードであればOKです。

デメリット②:カードを紛失した場合、再発行からの支払いの切り替えが非常に手間

カードを落としたら紛失して停止せざるを得ない場合、基本的には新しいカードを再発行してカード払いにしていた支払いを再度登録しなおす必要があります。切り替えが漏れていると督促が来てしまうので早めに対応しないといけない点も面倒です。

ビジネスカードに集約すると便利な反面、誤って紛失した場合のダメージも大きくなるので注意しましょう。

個人事業主でビジネスカードの審査が厳しくなる条件

個人事業主で開業したての人は提出できる業績関連書類がないため、確定申告書を提出できる人と比べると審査が厳しくなります。

また、節税のために経費を多く計上してほとんど利益が出てないような場合は業績が厳しいと見なされるため、カードや融資などの審査に通そうと思う場合は税金を払ってでも利益をしっかり出していたほうが安定した収入・利益があること証明できて審査に有利になります。

また、個人として過去にカードの支払いで遅延を起こしている人も審査が厳しくなる可能性があります。いずれにしても審査基準は公開されておらず、各社によって審査基準も異なるため、A社では審査が通ったがB社では審査落ちということもあります。結局トライしてみようということです。