2020年1月から青色申告特別控除が55万円に減額

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結論から書きます。

2021年2月17日に提出が始まる2020年分(平成32年分)の確定申告から、紙で確定申告すると青色申告特別控除は65万円から55万円に減額されるが、基礎控除が一律38万円から48万円に増加するため、青色申告による合計の控除額は合計103万円のままとなります。

2020年分の確定申告から青色申告特別控除が55万円に

紙で申告した場合の青色申告特別控除額e-Taxで申告した場合の青色申告特別控除額
2019年度までの確定申告65万円65万円
2020年以降の確定申告55万円65万円

2020年1月から青色申告特別控除が55万円に減額になる背景

これは大きく3つの目的があると思います。一つ目はなかなか浸透しないe-Taxを浸透させること、と考えられます。紙とデータを比較すると、システム投資をしてデータにしまえば圧倒的な利便性と管理コストの低減が見込めます。データの集計や検索性も非常に高くなるため、過去の納税データの確認や税務調査にかかる手間=人件費も抑えることができるため、電子申告が浸透すると税務調査が増えることになるかもしれません。

2点目は税収を増やすこと、と考えられます。理由は、電子申告(e-Tax)を広めようとしても、正直手順が煩雑ですしこちらのような有料のICカードリーダーも必要なので、青色申告特別控除が55万円に引き下げられたとしても簡単には浸透しないことが容易に想定できます。

3点目はマイナンバーカードの普及です。2019年現在でもマイナンバーカードの普及率は10%台とかなり低い状況なので、通知カードを廃止する方針など、普及に向けた施策が進んでいます。マイナンバーカードが必要なe-Taxの普及も、マイナンバー普及施策の一つとなります。

基礎控除は48万円に増額されるが所得制限付きのため高所得者はむしろマイナス

基礎控除は48万円に引き上げられますが、以下の表のように所得制限付きなので、所得が大きい個人事業主にとってはむしろマイナスの税制改正となります。

合計所得金額
2,400万円以下
合計所得金額
2,400万円超~2,450万円以下
合計所得金額
2,450万円超~2,500万円以下
合計所得金額
2,500万円超
2019年度までの基礎控除額38万円
2020年度以降の基礎控除額48万円32万円16万円0円

今後も高所得者への実質的な増税は続くのでしょうか。

青色申告特別控除55万円と65万円の場合の税金計算シミュレーション比較

所得300万円の個人事業主の場合
青色申告特別控除基礎控除48万円以外に所得控除がない場合とする。
55万円控除の場合65万円控除の場合
所得税額102,00095,000
住民税額207,000197,000
国民健康保険料235,000235,000
合計544,000527,000

年間で17,000円税金が安くなることになります。e-taxのためのカードリーダーを購入してもお釣りがくる額が節税できます。最初は手間ですが、継続的に毎年青色申告をする予定の個人事業主は是非e-Taxの導入を検討すべきです。

関連記事:青色申告特別控除とは

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